イベントレポート:みなと元気メッセ2010

レポート「みなと元気メッセ2010」

<開催概要>

開催日時:平成22年9月9日(木)、10日(金) 10:00~17:00
開催場所:神戸国際展示場1号館(1、2階)ポートアイランド

過日、2010年9月9日(木)と10日(金)の両日、神戸国際展示場1号館(1・2階)ポートアイランドにて、「国際産業フロンティア産業メッセ2010」。
同時開催されました「みなと元気メッセ2010」にウェルネス・ステーション事業機構は、安心・安全の健康まちづくりをテーマにブース出展とプレゼンテーションにて参加させていただきました。
前日は台風が上陸し風が少々強かったのですが、開催期間中は例年にない猛暑が戻り、汗ばむほどの陽気に包まれ、会場内も多くの来場者が見えられ熱気に満ちておりました。

当日は、ウェルネス・ステーション事業機構のブース、ならびにプレゼンテーションに見えられましたたくさんの皆様方、ありがとうございました。
当日、ご都合がつかずみえられなかった方にも、イベントの雰囲気を感じていただけるようレポートさせていただきます。


プレゼンテーション「地域繁栄の鍵は、地元企業の事業継承」加藤監事

● 開催日時:9月9日(木)10:30~
● 開催場所:神戸国際展示場1号館1Fプレゼンステージ
● 講演テーマ:「健康寿命を延ばす安心安全の健康まちづくり」

イベント初日、開会式直後のプレゼンテーションの最初を飾ったのは、ウェルネス・ステーション事業機構の監事 加藤 昭夫氏。
テーマは、「健康寿命を延ばす安心安全の健康まちづくり」。副題「事業継承と相続税」。

●ウェルネス・ステーションの取り組み

ウェルネス・ステーション事業機構では、一人ひとりの健康寿命を延ばし、安心・安全な健康まちづくりを実現するために、健康に役立つ様々なサービスをもつ企業と協力して地域の活性化を支援する取り組みを行っております。
健康寿命を延ばし、人々が安心し、安全なコミュニティとして地域が発展し、幸齢化社会の実現を目指しております。

●企業の事業継続と継承が地域の発展につながる

こうした取り組みの中で、地域の発展と賑わいを支えているのは企業。その企業が継続的に事業を営むには従業員、経営者が健康であることが一番です。
しかし、継続的に企業が生き残るためには、円滑な世代交代をすることも重要であり、事業を継承する際の一番の問題は相続税であると加藤氏。

事業継承における相続税対策として保険などを活用してほしいとの思いで、今回のプレゼンテーションは行われました。

●日本経済を支えている中小企業

わが国の企業数は420万社。中小企業はその内の99%を占め、日本の労働者の70%を占めているとのこと。
中小企業のオーナーの方々は、雇用促進はもちろん、日本経済の発展に尽力されていると加藤氏。
中小企業が事業継承をしっかりとしなければ、日本経済はもとより、地域経済の継続的な発展にも影響をあたえるとのこと。

●高い自社株の評価が事業継承の際の財産相続を高額に。

しかし事業継承のために、オーナーから後継者に財産相続を行う際、自社株の評価が非常に高いという現実があるのだそうです。
中小企業庁の発表によると、相続財産のうち自社株が68.1%を占めていると加藤氏。
したがって自社株評価と軽減策、納税のための資金手当てが非常に大事なるとのこと。

例として、相続人が配偶者と子供二人の場合、10億円の財産で、1億6650万円が課税されます。20億円の場合、4億950万円。
配偶者がいない場合は、もっと高くなるとのこと。配偶者の場合、相続税は0。
つまり、子供だけに相続すると、相続税の金額が非常に大きくなるのだそうです。

相続税早見表
   
※画像をクリックすると拡大表示されます。

●まずは自社株の現時点での評価額を知ること

そのためにも、相続における自社株の評価をしっかり行う必要があるとのことで、自社株の評価方法と計算方法を、加藤氏はスクリーンに映し出された計算式やマトリクスを用いて説明されておりました。
その事業規模により、計算方法や評価方法が異なりますが、資産においては不動産時価や路線価額となったり、株価に置いても類似した業種の株価が基準になったりするので、相続税が高額になるのだそうです。
プレゼンの中で加藤氏が触れていたのは、一株当たり額面上500円、50円といった株が3万5千円になり、70倍、700倍の評価になることもあるそうです。

●相続税の納税資金の調達方法はいくつかある

・相続税の資金調達に株を売るのは厳しい
相続税は実に大きな金額となるため、事業継承を円滑行うためにも、あらかじめ資金の調達方法を知っておく必要があるということです。
自社株は、相続財産のうち68.1%を占め、換金性が乏しく、しかも支配権を持っているために売ることは難しいと加藤氏。

・その1:死亡退職金の支給

一つは、死亡退職金を支給する方法だそうです。
これは、オーナーがなくなったときに、死亡退職金などを納税資金として充当する方法とのこと。

・その2:生命保険の活用

生命保険の加入方法としては、次の3つが考えられるそうです。
  • 1.会社:保険契約者・保険金受取人。オーナー:被保険者。保険金を退職金に充当して納税資金を確保。死亡退職金の準備としては、長期の定期保険が適している。
  • 2.オーナー:保険契約者・被保険者。後継者:保険金受取人。ただし、死亡保険金は相続税の対象。
  • 3.後継者:保険契約者・保険金受取人。オーナー:被保険者。ただし、死亡保険金は所得税、住民税の課税対象。

・その3:自社株の現金化

金庫株として会社に買い取ってもらうという方法。あるいは、他の購入者に買い取ってもらう方法があるとのこと。
ただし、経営権の維持の問題があるため、関係会社や取引先に事情を良く説明して、買い取ってもらう方法が良いのではないかと加藤氏。

・その4:株式公開

会社が株式公開できるような財務状態であれば、株式公開によって、資金を確保することも検討してどうかとのこと。

・その5:自社株の物納

自社株の物納は、基本手に認められているのですが、中小企業の場合、譲渡制限があるため物納は認められない傾向にあるため、物納は非常に困難だと考えた方が良いと加藤氏。

・その6:相続税の納税の延期

2009年より後継者の相続税について納税の延期、延納が認められているそうです。
後継者の課税価額の80%相当額の相続税について、後継者が亡くなったときに相続税を納めることができるそうです。

●相続財産の軽減について

・その1:生前贈与

相続財産の軽減策として、生前に少しずつ贈与税のあたらない範囲内で、少しずつ後継者にオーナーの方の贈与を行うことも一つの方法であるとのこと。

・その2:養子

養子一人については相続税法上認められているので、法定相続人が増えますので、税金・課税価額が安くなるケースがあるとのこと。
ただし、実子が二人の場合の養子への相続は認められていないそうです。

その他にも自社株評価の引き下げの方策があるそうですが、時間の関係で省略となりました。

●まずは、自社株と財産の評価を。

一度、顧問税理士や弁護士に相談し、自社株の評価を行い、課税価額と相続税を計算した上で、時間をかけて対応を検討してはどうかと加藤氏。

最後に、集まっていただいた方々に「円滑に事業承継ができるよう準備をしていただければ、企業にとっても、地域の経済にとっても、日本の経済にとっても、非常に良いと思いますので、ぜひ実行していただければと思います。」と加藤氏。


行列ができるほどに賑わったブース。

出展内容

● 脳の健康診断(Go/NoGo課題による脳の高次機能検査)
● 最新のインフルエンザ対策技術
● 筋肉バランスとストレス測定
● 栄養素理論と最先端健康増進法

かわいらしいパッケージで注目を集めたダイエット食品「Dr.BAAN's」

赤いパッケージで注目を集めたのは、代謝を高めてダイエットやメタボリックシンドロームの改善に役立つ小出教授が開発されたDr.BAAN's
女性の方は立ち止まられてパッケージを手にとって見たり、パンフレットを見ながら説明を受けられておりました。
Dr.BAAN'sは、無理なダイエットをするのではなく、からだの脂肪をエネルギーとして燃焼させ、さらに代謝能力を高めることで、健康な体を作りをサポートしてくれる食材だそうです。
利用者の方の感想では、以前より体重も軽くなり、健康になったとのことでした。
※当日はレトルトタイプのものを展示しておりましたが、10月に入りサプリメントタイプのものも販売になるとのこと。ますます利用しやすくなったようです(10/18追記)

筋力の状態が分かる。体組成測定器「フィジオン」での測定に行列。

両日にわたりにぎわったのは、自分の筋力のバランス状態を測定できるフィジオンでした。
来場者だけでなく、周辺ブースの出展者の方も予約を入れて測定するほどの賑わいでした。
実際に測定して見ると、左右の腕、足などの筋力のバランスが違っていたり、筋肉にストレスが掛かっている場所が分かったり、さらには筋力のバランスを良くするためのアドバイスまでもらえ、自分の体の健康について関心を深められたようでした。
スポーツ選手は、フィジオンで測定した結果を見て、トレーナーの指導を受けながら筋力トレーニングをすると、バランスの良い体作りができるのではないでしょうか。

このほかにも、花粉症対策やウィルス予防に関するテクノロジーを紹介したパネルなどの展示もあり、健康な安心・安全の街づくりの基本となる住民の健康づくりに役立つ活動の展開に期待を感じさせる展示内容でした。


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